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『がぁらないとシネマ』のミリッサに関するブログ。 なりきりを知らない方、苦手な方は注意。 あとミリッサのキャラを知っている方へ。 なんかもう色々ごめんなさーい。
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僕の元に一通の手紙が届いた。
それが僕が「がぁら」に居座る事になった原因の一つ。
「がぁら」から海を渡った、
遠くの街の聖堂で孤児を支える為に仕事
(歌い手としてお金を稼いでいました)を
していた時に神官様から頂いた手紙と袋。
真っ白な無地の封筒と「アライア」と簡素な宛名、
膨らんだ袋は知った人物が頭に描かれました。
封筒を裏返すと「ミリッサ」と、これもまた簡潔な字。
送り主が分かると僕は相変わらず、
変わりのない妹の手紙に苦笑を浮かべてしまいました。
僕の妹は稼いだお金は、聖堂に送って資金を工面しています。
けれど本人は自分の行っているのは偽善と考えているのか、
決して子供らに正体を知られるのは良しとしません。
苦渋の決断として僕がこっそりと受け取って、
一緒に寄付しているのです。
と、口にしても僕は妹と手紙のやりとりはありません。
封筒は送ってくるけど、いつも一文で済まされています。
その内容は気分によって様変わりしますが、
今日もあとで手紙の内容を確かめようと思いました。
しかし、今回は何時もと違っていたのです。
触れた手紙の厚みが違う。
一枚のそれも紙切れが多いのに、
この手紙は明らかに二、三枚ほど入っていました。
あまりの珍しさに僕は目が飛び出そうになりましたが聖堂の中。
子供らが楽しげに戯れている最中、変な声は出せないのです。
(大体、いつも転んで子供達には馬鹿にされているのに)
「シスター、部屋に戻るよ。僕の妹から手紙が来ていますから。」
「あら、珍しいわね。いつもは一文だけじゃなかったのかしら?」
「…クスッ。気付いていたんだ?」
「私を誰だと思っているのかしら。
幾ら魔術で偽装してある袋でも…毎月同じものを届けば…」
シスターには勝てませんね。
僕は笑いながら聖堂の奥に身体を引っ込めて自室に急ぎました。
僕の部屋は一言口にすると質素かもしれない。
テーブル、椅子、タンス、ベッド。それ以外は何も置いていません。
片付けが大変になるから。
僕は椅子に座ると、早速手紙の封を開ける。
懐の護身用のナイフで…。
(僕、ハサミとか便利なもの置いてないんです)
中身を切らないように集中して、紙を取り出すと予想していた通り、
一文だけではなくて三枚も入っていました。
こんな手紙を貰えるのは
「がぁら」に住み着いてからだと思うので二年振り。
僕は皺にならないようにテーブルの上に広げて目を落としました。 

『アライアへ御機嫌ようミリッサです。
今日手紙を送ったのは相談したいことがあって連絡を取りました。
いきなりの緊急事態であることを告げる形として申し訳ありません。
始めに謝罪を口にした上で内容を伝えようと思います』 

「らしくない手紙ですね」僕はつい独り言を漏らしました。
だって何時ものミリッサなら相手がお構いなしに自分のしてほしいことを
勧める性格だと熟知している筈だった…
むしろ今までがそうでしたので驚き半分と内容が気になる所。
僕は続きを読もうと手紙に意識を向けます。 

『今、私は色んな事があって今医者をしております。
その詳しい話は手紙では書ききれないので割愛します。
それでとある患者を治していた時に毒素を身体に取り入れてしまって、
薬が無ければ生きれなくなりました』 

「えっ!?」
医者は初耳のこと、妹の身体の具合に僕は不安に駆られました。
たった一人しかいない身内がそんな状況とは知らなかったのですから。
スラムから一緒に生きてきた妹が盗賊やそんな危ない仕事を止めてくれたと
安心しましたが余計に心配の種が増やされた…そんな気分です。 

『そしてここからが私のお願いです。
身体の毒素で動けない私はお金を稼ぐ術を失ってしまいました。
それに生活も以前より不自由なものです。
私の側にきて一緒に生活をしてくれませんか?
身勝手な話だと思っておりますが、
今私にとって頼れる方がアライアしかいないので…。
ですが無理強いはしません。
やはり聖堂に住む子らが心配だと思います。
私はアライアの意志を尊重したいですから。
それでは長々と失礼しました。
もし来て下さるなら家の方は用意しているので、
此処へ尋ねてきてください。』


文面の最後には血で汚れた痕があって僕は真っ青になりました。
小さいころから年上なのに泣かされていた記憶がありますが、
そんな面影を見当たらないほど妹は弱っていると知り僕は焦ります。
孤児の子は大切だけども僕は妹を助ける為に
「がぁら」に飛び立とうと立ち上がりました。
僕の力で妹が救えるならと―。

 

 


「アライア、ご飯はまだ?」
「はい、ただいま用意をしております。」
意気揚々と宿命のような意思をもった僕に待っていたのは
薬がないと生きられない妹の姿でした。
雰囲気も変わり表情も以前よりも硬いものとなっています。
ですが最初こそ大人しくしていた妹は慣れてきたのか、
僕が居座ることを分かるとコロリと態度を変えて、
まるで王女様気分をエンジョイしはじめてしまいました。
駄々を捏ねるように手足をバタつかせる姿は子供そのもの。
誰かに頼ることを嫌っていた妹にしてみれば、
いろんな意味ですばらしい成長かもしれませんが…。
苦労が二重、三重に増えたのは気のせい?
きっと僕の重い過ごしじゃないはず。
台所からたちこめる肉の匂いを楽しみながら、
背後で乗ってくる妹を宥める。
そんな潤んだ目をしても料理は直ぐに出来たりしませんよ。
初めは置いていって国に帰ろうと思ったのですが、
頼られてしまうと放っておけないと言いますか。
僕ってなんて弱いんでしょう。
「はあ…。」
「ため息をつくと幸せ飛んでいくわよ。」
「誰がそれをさせているんですか…。」
「私」
「…。」
「でも私はアライアが来てくれたお陰でこうやって生活出来ている。
感謝はしているのよこれでも。」
最近、気づいたことなのですが、
無表情な妹は上機嫌な時や気持ちが篭っているとき
僅かながら笑うときがあるんです。
ほんの小さな反応。
僕はフライパンを傾かせてくるりとひっくり返す。
整った肉が反転して良い焦げ目がつきました。
背中越しから妹が「うわ」と、はしゃぐ声が聞こえてきます。
やはりどんなに使いパシリでも相手の喜ぶ顔を見るのはうれしいものです。
周りからはもしかしたらMとか散々言われてしまいそう。

アライア・ジェネシスト。

今日も頑張って妹の笑顔をみるために働きます。



何気にSSは隠していたりしますww
わざと古い記事として掲載させて、
誰にも気づかれないようにしてしまおうという罠。

アライアが「がぁら」に来た理由。
とっても苦労性でお人よしな子だと思います。
皆の喜ぶ顔がみたいから必死に頑張る。
だから歌を奏でて喜ばせようとする…
とっても健気にみえる子(笑)
元はアライアからミリッサが生まれたものなので、
本来の性格は実はミリッサ寄りでしたww
でも今はミリッサがいるので…。
アライアはどんな子になるかは楽しみです。
いろんな方と出会って性格が歪まなければ良いのですが…。
 

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